発達障害の傾向があると医者に言われたのは社会人3年目だった。会社からは不要と宣言される状態が続き、その過程で心身ともに疲弊した状態を自覚して心療内科を受診すると鬱とともに明らかになった。とはいえ「傾向がある」というグレーゾーンレベルであった。
発達障害であることに大した関心は無かったが、今までの人生でなんとなく感じていた疎外感の様なものが分かった気がした。日々の生活において自由や解放感等を感じることが出来ず、社会という監獄にいる感覚だ。それに加えて、これが原因で今までの人生においてしょうもないミスや失態等が学校や職場で生まれてしまっただけでなく、これから先の未来でも起こる可能性がある。となるとこの問題は放置することは出来ない。こういった問題の解決策として、コミュ力を向上させて周りの人の助けを借りやすくする、自分の長所を活かす職業に就くといった方法がある。だがそれで問題が解決したとしても、後何十年、労働者であり続けるのか。人とのコミュニケーションが苦手な人間が他者との関わっていくのか。苦手なことを強いられるのか。労働者として働き続ける限り、一生逃れられない。
そもそも何故働かなければならないのか。金が無いからではないのか。世の中には数多くの労働者がいて、中には自分の仕事が好きで誇りを持って働いている人もいる。では同じ労働のはずなのに、働きたくない人が現れるのは何故か。恐らく現在働きたくないと考える人は、組織に属しているからだと感じる。組織内で業務を遂行するうえでは人間関係や他者とのコミュニケーション、自分が苦手とする業務は避けられず、コミュニケーションが苦手な人間も例外無く同じ土俵で評価される。他の社員と比較されて低い評価をつけられる。あるいは自分の容量を超える仕事量を振られ、定時で帰れないまま残業して自分の時間や精神を擦り減らす。しかしそんな状況でも仕事は辞められない。 金が無い状態が続くから働き続けて生活に必要な資金を確保し続けなければならない。逆に十分な資産があれば無理して働き続ける必要は無い。そこで資産を増やす方法について調べていたところ、FIREという考え方を知った。
FIREとは経済的に自立して早期退職するという考え方。例えば、
節約して月々の支出を減らす、副業で給料とは別の収入を作る、収入の一部を投資に回す、といった方法で資産を増やしていく。資産から得られる所得(株の配当金や家賃収入)が生活費を上回ればFIRE達成。 という流れが大まかなFIREへの過程となる。また、程々の資産とアルバイト等の少しの労働で必要な生活費を稼いでリタイアするサイドFIREという考え方もある。
FIRE達成。これは労働や人との関わりから解放され、長年の問題を解消するための方法だと感じた。 日本国憲法では職業選択の自由や表現の自由等様々な自由が保障されているが、その中に自宅警備員や働かなくていい自由は含まれていない。経済的自由を獲得することで働かなくても良い自由を手に入れられる。働いていた時間を使って好きなこと、やりたいことに時間を使える。発達障害故か不得手としていた労働や人との関わりからも離れることが出来る。発達障害の特性が強く短所の克服や問題解決が出来ないなら、仕事を辞めることで問題を解消すれば良い。
社会人として働いていた頃から働きたくないと考えて少しずつ株や投資信託を買い増していたが、企業の業績や投資信託の内容をほぼ見ないで買っていた。FIREを目指すにあたり、今までのように第一印象や直感で金融商品を選んでいてはFIREは達成できないと感じている。そこでFIREを目指すにあたって目的や目標とする金額を設定する。FIREを目指すにあたって今現在の目的は以下3つ。
- 資産の増加
- 老後資金の確保
- 資産収入の確保、増加
資産収入は毎月5万とすると年60万。60万を配当金等から得るためには利回り3%で計算すると2000万必要となる。毎月5万だけでは生活出来ないが、アルバイト等で別の収入があれば十分サイドFIREは達成だ。当分はこの2000万という金額を目標にFIRE達成を目指していく。そして自由を獲得するために必要な知識を少しずつ身に着ける必要がある。
金持ちになって社会という監獄から脱獄し、経済的にも精神的にも自由になる。FIRE達成によって俺は欲しかったものを得られるだろうか。
総括
- 経済的自立を果たして働かない選択肢がある。
- FIRE達成にはある程度まとまった額や金融知識が必要。