サンパワーリザードンを使ったダブルバトル用の構築を紹介する。今回はこの構築でポケモン日本一決定戦2020に参加した。
構築について
前回同様、序盤からキョダイゴクエンを打っていき、後発のポケモンで詰めていくスタイルで戦う。そのため、
・リザードン
・ローブシン
を流用。
リザードンのサポートに前回同様エルフーンを考えたが、相手のねこだましを受けて何もできずにだっしゅつボタンで戻っていく反省から
・ねこだましが効かないゴーストタイプ
・にほんばれ等でサポート可能
以上2点を満たす
・ヤミラミ
を使用。
リザードンをサンパワーのみで強化しようとすると、天候を奪われた時に火力不足になってしまう。そこで、セキタンザン+ドラパルトのコンボを参考にした。セキタンザン+ドラパルトは、味方のドラパルトのなみのりをセキタンザンに当てることで特性のじょうききかんで素早さを、持ち物のじゃくてんほけんで攻撃と特攻を上げるコンボで、じゃくてんほけんの起動役に
・ドラパルト
を使用。
残りのポケモンはトリル対策、なみのりコンボ、相性補完を考慮し、
・サマヨール
・トリトドン
を使用した。
個体解説
トリトドン
特性:よびみず
持ち物:リンドのみ
性格:れいせい
努力値:H164/C252/D92
選出時は先発では出さず、試合中盤~終盤に登場して残りHPの少ない相手を倒したり、交代で登場してよびみずを発動させる戦い方をした。当初考えていたドラパルトを横に置いてなみのりで強化してもらう並びは実現することがなかった。みず、でんきタイプが無効なので水ロトムに滅法強く、トリトドンだから勝てた試合も少なくない。弱点がくさタイプだけなのか、持ち物のリンドのみが発動する機会は多かったが、4倍弱点のため、まもるを使わないと倒れる事が多かった。
ヤミラミ
特性:いたずらごころ
持ち物:だっしゅつボタン
性格:わんぱく
努力値:H252/B116/D140
前回のエルフーン同様のフルサポート型。相手のサポートを妨害できるちょうはつ、相手の素早さに関係なく行動順を最後にするさきおくり、相手に有利な天候を奪うにほんばれ、だっしゅつボタンを押し付けるトリックを採用した。特にさきおくりは、相手のエースバーン等のエースの行動順を最後にし、その隙に横のポケモンで倒す動きが出来た。トリックは相手のダイマックス(するであろう)ポケモンにだっしゅつボタンを押し付け、ドラパルトの攻撃でダイマックスを終了させる動きも出来た。ほかにも、ねこだまし、サイドチェンジ、おにび、バークアウト、(雨パなら)あまごい等、補助技に限らずサポートの手段が豊富にある。ただしトリックしてとつげきチョッキを貰うとわるあがきマシーンと化すので万能とは言い難かった。
ローブシン
特性:てつのこぶし
持ち物:いのちのたま
性格:いじっぱり
努力値:H148/A156/D204
前回でも使用した同一個体。終盤に登場して残った相手を倒す役割は変わっていないが、新たにワイドフォースを覚えたイエッサンの数が増えたのか、マッハパンチが決まりづらくなった。それでもこちらにリザードンとドラパルトがいるせいか、相手にバンギラスがいる時の選出率が高く、ローブシンの仕事が減った感じは無かった。
リザードン
特性:サンパワー
持ち物:じゃくてんほけん
性格:おくびょう
努力値:B4/C252/S252
この構築の中心。前回と技構成は同じだが、持ち物と努力値が微妙に違う。全試合選出、全試合キョダイマックスした。リザードンより素早いドラパルトでなみのりを打ち、上がった火力で試合を制圧する。相手を倒しきれなくても、キョダイゴクエンのスリップダメージで削り、そこでダメでも次ターンにドラパルトのドラゴンアローで仕留めたりと、有利に進められた。ドラパルトのなみのりによるリザードンへのダメージは乱数6発で、相手の攻撃も1撃は耐える印象だった。選出によってはヤミラミのにほんばれによるサポートも行い、2種類ある強化から状況に合わせたサポートを器用に受けて試合を進めた。
サマヨール
特性:おみとおし
持ち物:しんかのきせき
性格:のんき
努力値:H252/B164/D92
今回のトリル対策に採用した(つもり)。トリルを貼られたらトリル返し、サイドチェンジで味方を守り、相手のHPが少ないならナイトヘッドで倒しきる動きを想定していた。しかし実際は、ヤミラミのちょうはつでトリルの発動そのものを防いだり、リザードンの超火力でトリル発動前に倒したりと別のポケモンで対策が出来ていたため、ほとんど選出していなかった。
ドラパルト
特性:クリアボディ
持ち物:だっしゅつパック
性格:ようき
努力値:A252/S252
努力値の余りの4を振り忘れた、圧倒的な素早さを持つ影の仕事人。なみのりでリザードンのじゃくてんほけんを発動させ、相手の少ないHPをドラゴンアローで削り切り、ゴーストダイブでキョダイゴクエンのスリップダメージのターンを稼ぎ、いざという時にサイドチェンジで隣を守る、アタッカーというよりはサポーターとして活躍してくれた。
ちなみにドラゴンアローはダブルバトルでは相手2体に1回ずつ攻撃する技だが、片方がフェアリータイプだと、攻撃が当たるもう一方に2回当たる仕様になっている。前回のてっていこうせんの時もそうだが、バトルで実際に使って初めて仕様が分かるのも、ポケモンバトルの面白さである。
改善点
サマヨールがほぼ置物になっていた
前述のとおり、サマヨールの選出率がダントツに低く、その分を他のポケモンで補う形で運用した。この構築では、ひこう、こおりタイプの一貫性が非常に高く、相手のラプラスに弱点を突かれて敗北する試合もあった。そのため、両タイプに耐性があるはがねタイプのポケモンを代わりに入れることでバランスが良くなる可能性がある。
ヤミラミに攻撃技が無い
前回のエルフーンでも同じことを感じていたが、攻撃技が無いので最後の1体になると何も出来ない。ヤミラミは補助技をとても豊富にを覚えるため、攻撃技を入れるスペースを見つける事が難しい。何かしら攻撃技を入れるのか、補助特化にするのか、ヤミラミで戦っていく上で大きなテーマだと感じた。
まとめ
28戦15勝13敗の約3500位。精進あるのみ。
また、DLC「鎧の孤島」の追加要素が新しく使用可能になった。特にまもるを無視して攻撃出来るウーラオスや、グラススライダーを先制で打てるゴリランダー等、構築に組み込みたいポケモンもいる。まずは、バランスの良い構築を組む事を目標にしたい。